■ エンジニアの実力を経験年数で判断することによる落とし穴
2030年には約79万人ものエンジニアが不足すると言われている昨今においてIT業界の人手不足は深刻であり、エンジニアの質を担保する難易度も上がりシステム開発のパートナー選定も年々難しくなってきている状況です。
実際に、IT業界、特にエンジニアのリソースを提供するSESや受託開発のビジネスを展開している当社から見ても、様々な業界の課題を痛感するタイミングがあります。
その一つが、優秀なエンジニアの判断をスキルシート(職務経歴書のようなもの)上の経験年数で判断する慣習が存在することです。
この慣習によって、まずは新人は現場にいる期間を長く見せることが優先されるため、テスターの案件やヘルプデスクのようなエンジニアとしての開発力が身につくとは言い難い案件からスタートすることが一般的となっています。
その結果、業界全体として経験年数に対してしっかり実力がつけられているエンジニアが少なく、スキルシートに開発案件の経験の記載があってもほとんど開発を行っておらず、テスターばかりの人や酷いケースは、経歴を詐称していることもあります。
一方、エンジニアを募集する側は、このような状況なので、どんどん経験年数のハードルを高く設定するようになっています。元々経験3年を必須としていたところを5年に、5年必須としていたところを10年に。といった感じで。では、果たして5年経験のあるエンジニアは3年経験のあるエンジニアと比べて本当に優秀なのか?というと、そんなことはないケースが多々あります。
その3年や5年の経験の中で、何をやって、何を身につけてきたのか、顧客にどう向き合ってきたのか、どんなバリューを発揮できるようになっているのかが重要です。
経験年数で判断されるのではなく、実際のエンジニアのパフォーマンス、能力で判断される状況を作らなければ、ただでさえエンジニア不足が叫ばれる中で、日本のエンジニアリング力がどんどん低迷していくことは目に見えています。
アドシードでは、未経験で入社したエンジニアであっても、練り上げられた教育カリキュラムで、現場でバリューを発揮できるレベルに育て上げ、全員最初から開発案件にアサインすることを徹底しています。例外はありません。
そのため、テスターでキャリアをスタートするエンジニアと比べて、圧倒的に経験年数に対してのエンジニアとしての能力が高いのが特徴であり、本当に実力のあるエンジニアを輩出していくことに拘っています。ちなみに、エンジニアのパフォーマンス起因の契約終了は2016年創業以来、1件もありません。
このように、優秀なエンジニアを判断する時に、「経験年数は当てにならないな」と、良い意味の驚きと感動を生み出せるような集団を目指しています。
■ 開発パートナーとしてバリューを発揮できる会社の7つのポイント
・経験年数ではなく、エンジニアが何ができるか、どんなバリューが発揮できるかを大事にしている
・エンジニアの教育、能力開発に力を入れている
・非エンジニアとの対話も得意な技術力のあるエンジニアが多数在籍している
・エンジニアに顧客やサービス、開発全体の課題に向き合う意識と能力がある
・顧客のサービスの目指す方向性を理解した上で、的確なソリューションを提案出来る
・顧客の開発課題の把握をした上で、的確な人材を提案が出来る
・協力会社のネットワークが豊富で、スピード感のある提案が出来る
株式会社アドシード
システムソリューション事業部 部長
野脇 崚